インターナショナルヘルスケアクリニック

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2018.1.18

ノロウイルス

その他

ノロウィルスはノロウィルスというウィルスが原因で発症する感染性胃腸炎で冬の時期に流行します。ノロウィルスの発症は乳幼児に好発するロタウィルスやアデノウィルスと違い、全年齢にみられ、抵抗力の弱い乳幼児や高齢者は重症化しやすいのが特徴です。感染から発症までに1日から3日かかり、嘔気・嘔吐や下痢、腹痛、軽度の発熱などの症状が現れます。多くの場合は1日から2日で改善が見られますが、下痢や嘔吐が続いた場合は脱水症状を起こす場合があるので、水分補給を行い早めの受診が必要となってきます。

ノロウィルスの感染経路は主に3通りあり、人から人への感染、人から食品へさらに食品から人への感染、そして食品から人への感染です。人から人への感染の場合、ウィルスが手などについて口から感染する場合や吐物の飛沫から感染する場合があります。次に人から食品、食品から人への感染経路の場合、食品取扱者の手を介してウィルスが食品につき、この食品を食べることによってウィルスが他の人へと感染します。最後に食品から人へと感染する場合は、主にカキや二枚貝を生で食べることによって感染します。

食品からの感染予防の方法としては手洗いがとても重要になります。特にトイレを使用した後、調理の前、食事の前には手洗いを行い、手を乾燥させる場合は、共有のタオルを使用せず、ペーパータオルを使用します。人から人への感染の場合、感染者に対しての接し方に注意が必要です。特にノロウィルスを発症した方が嘔吐した場合、使い捨ての手袋を着用して、部屋の換気を行いながら吐物をふき取り、その後次亜塩素酸ナトリウム(家庭用漂白剤)を使用して消毒を行います。便や吐物を処理する場合も飛沫感染予防のためにマスクと接触感染の予防の為に手袋を着用し処理を行います。便や吐物は次亜塩素酸ナトリウムの入ったビニール袋に入れ密閉します。嘔吐の際に汚れてしまった衣服も次亜塩素酸ナトリウムを使用し消毒を行います。

ノロウィルスの治療は、ウィルスの増殖を抑える薬剤がない為、整腸剤や痛み止めによる対処療法が中心となります。

 

 参考文献

東京都多摩小平保健所

http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/tamakodaira/kansen/noro.html

厚生労働省

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000187293.pdf

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/kanren/

yobou/040204-1.html

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000182906.pdf

国立感染症研究所

https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/452-norovirus-intro.html

国立感染症研究所感染症情報センター

http://idsc.nih.go.jp/disease/norovirus/taio-a.html