インターナショナルヘルスケアクリニック

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2018.5.28

プールなどに使用されている水による感染について(CDCの報告)

海外医療情報

アメリカ疾病予防管理センターが5月18日に、 "Outbreaks Associated with Treated Recreational Water-United States, 2000-2014" を発表いたしました。

Michele C. Hlavsa, MPHを初めとする共同執筆者はアメリカの46州とプエルトリコにて2000~2014年までプールなどに使用する水の感染に関する情報を収集, この度調査結果を公表することになりました。 調査した15年間において493もの集団感染が発生し、27,219件を確認、8名が亡くなられています。今回の報告ではこれらの集団感染の原因はプールやスパなどの水質が管理されている所ですが、病原菌や水質管理の際に使用する薬物によって感染が発生しています。

今回の発表では以下の内容について報告されています;

●調査期間中の15年間(2000-2014)で493件の集団感染が発生

●27,219人の方々がプールやホットタブなどの場所で感染、8名が死亡しています。

●一番多く感染症例が発生している場所はホテルのプールとホットタブで、特に6月~8月の夏季に発生しています。

これらの感染から自身を守るには3つの事に注意が必要です。

1.下痢の症状がある場合は泳がない

2.水質の検査結果を確認する

3.プールやホットタブの水を飲まない

集団感染が起こった493件中363件は感染の原因が解明されています。

1.原因が解明されている363件中212件はクリプトスポリジウム菌が原因で、この菌の感染により胃腸の病気が発症します。

2.363件中57件はレジオネラ菌による感染で、この菌によりレジオネラ症や重篤な肺炎、ポンティアック熱などが発症します。

3.363件中47件はシュードモナス菌によるもので、毛包炎や外耳炎を発症します。

詳しい情報はリンクを下部に記載していますので、ご覧ください。

 

参考文献(References)

CDC(Center for Disease Control and Prevention)

https://www.cdc.gov/media/releases/2018/p0517-swimming-related-diseases.html

https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/67/wr/mm6719a3.htm?s_cid=mm6719a3_w

レジオネラ症

https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ra/legionella/392-encyclopedia/530-legionella.html