インターナショナルヘルスケアクリニック

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2020.3.11

クラウドファンディングによるご支援にて実施した国際医療搬送のご報告    ~その⑥~

医療搬送

<クラウドファンディングのご支援による国際医療搬送ご報告>

先日、皆様からご支援を頂きましたクラウドファンディングの資金を使用させて頂き、国際医療搬送を実施致しましたので、ご報告致します。

2020年2月28日、フィリピン・セブにあるご入院中の病院から、兵庫県の病院までの転院搬送です。まずセブのご入院中の病院から、民間救急車を利用し、マクタン・セブ空港へ向かいました。フライトは外資系航空会社のビジネスクラスを利用し、関西国際空港へ。空港からは、民間救急車にて兵庫県の転院先病院までという行程でした。

今回は、現地の日本領事館を通じ、患者様のご家族の方より、ご相談を頂きました。

60代男性、旅行中に脳出血を発症し麻痺があり、投薬や全身状態のモニタリングをしながらの移動でしたが、発症後十分な日数が経過しており、全身状態は安定されていたため、看護師1名のエスコートで実施致しました。

今回はローカルな病院へご入院されており、病院スタッフも外国人患者に慣れておらず、なかなか医療情報を得ることができませんでしたが、ご家族からの情報と疾患名と治療期間から、既にフライト搭乗が可能ではないかと予測できたため、患者様状態把握及び退院交渉のため、帰国日3日前より看護師が現地入り致しました。

現地で病院や主治医からの情報を踏まえて、当院医師へ報告し、看護師のみのエスコートで搭乗可能との指示が出たため、現地主治医へ退院交渉を行いました。フィリピンを始め、海外では各科で何人もの主治医がついていることも多く、それぞれの医師に退院許可を得る必要があり、かなり時間と労力を要します。また病院といえど特にローカル色の濃い病院は、病室の窓が開いていて虫が入ってくる、院内の壁や床はそこら中穴だらけ、なんてことも日常です。しかし日本人旅行者からすると、清潔とは決していえず、かなり衝撃を受けられると思います。

約1か月のご入院生活で、筋力や体力の低下もあり、患者様の疲労も大きかったように思いますが、大きなトラブルが生じることはなく、無事に行程を終えることができました。日本の見慣れた景色に戻ってこられ、現実世界に帰ってくることができたようと涙を浮かべておられました。

日本の病院に転院後、状態の悪化はなくリハビリも進んでおられるようです。このように海外での病気後は、状態にもよりますが、早期の帰国により適切な治療やリハビリがいちはやく開始されることが重要となってきます。

患者様にとっては大変な日々がまだ続くと思いますが、日本国内であれば、安心して治療に専念されることができるのではないかと思います。

 

今回の医療搬送では、クラウドファンディングにて集まりました一部を、以下の費用に使用致しました。

・患者様が使用された衛生物品

<クラウドファンディングへご協力頂きました方>          

・眞城 経志 様 ・藤井 徳治 様 ・沼田 敏紀 様 ・A Mastuo 様

・福井 直敬(武蔵野音楽大学学長)様 ・張 曉雲 様 ・石部 雄紀 様

・井上 義健 様 ・浅野 ひろみ 様 ・吉田 耕司 様 ・近藤 誠 様  

・伊藤 様 ・バンビー薬局 様  ・片岡 聡人 様 ・鳴戸 理佐 様 

・KAWAI RIEHO 様 ・株式会社江東微生物研究所 様

・石黒メディカルシステム株式会社 光峰 功次郎 様  

・浜崎 陽一 様  ・海老 菜名子 様