インターナショナルヘルスケアクリニック

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2019.11.20

医療搬送:タイ編 ~PART 2~

医療搬送

少し時間が空いてしまいましたが、先日の搬送の続きを。

無事に現地の病院を退院し、救急車でバンコクの空港へと出発しました。が!やはり予想通りの悪路とちょうどこの日は連休最終日で、想定を大幅に超える渋滞で予定では6時間でしたが、実際は8時間の移動でした。私たちエスコートドクター・ナースもくたくたでしたが、何より患者さんは私たち以上につらかったと思います。しかしながら、この方法でしか空港へ行く術もなく、患者様もこの長期移動を頑張りました。

出発当初は、救急隊から「長距離移動なのでトイレ休憩はいつでも言ってね、止めるから」と言われていましたが、あまりにも渋滞で、トイレ休憩をお願いしたら、「間に合わないから我慢して!」とのお返事が。ここから、更に時間とのにらめっこだったため、時間が更に長く感じ辛かったです。

バンコクの空港では、空港クリニックで少し休む予定でしたが、到着時間が遅くなったため、予定を変更しそのまま搭乗予定の航空機へ。地上からリフトで上げてもらい搭乗する(シップサイド)方法で、事前申請・準備をしており、そのため、まずは空港の救急車へ乗り換えます。この空港の救急車はバンコクでも1、2を争う高級私立病院のものです。車体の大きさや内部設備にも違いがあり、何時間もかけて走ってきた救急車と比較しても…この差です。

こちらの救急車に乗り換えた後は、そのまま制限区域内へ入っていき、機体の真横に停車してもらいます。この間患者さんご本人やエスコート者は空港内のイミグレーションを通過しません。荷物チェックは通常と全く別の場所にあるものを使用します。

空港によって対応や決まり事は異なりますが、バンコクのスワンナプーム空港は一般乗客の方々にほぼお会いすることなく搭乗するようなルートになっています。

シップサイドの搭乗方法って、移動距離や移乗回数が少なくて済み、患者さんにとって一般搭乗のお客さんたちと同じ方法で搭乗するよりも、負担が少ない方法なんです。

機内では大きな問題もなく、患者さんには少しゆっくりすごして頂けたかと思います。航空会社の各方面スタッフの方々のおかげでもあり、感謝するばかりです。

 

次回は遂に無事日本に帰国され、その先は…?について最終章を書いていきます!